第2回 フェーズフリー型物流インフラ実現会議を開催

~防災庁設置を見据え、平時・災害時をつなぐ次世代物流インフラの標準モデル構築と政策提言に向けて~

 全国新スマート物流*1推進協議会(東京都渋谷区、会長:竹中 貢 北海道上士幌町長、以下 本協議会)は、2026年5月25日(月)に第2回 「フェーズフリー*2型物流インフラ実現会議(以下 本会議)」を開催しました。

 本会議は、平時と災害時をシームレスにつなぐ“フェーズフリー型物流インフラ”の実現を目的に、有識者、省庁関係者、自治体、民間事業者等が参加し、防災物流体制の高度化や新技術の活用について議論を行うものです。座長に東京大学 生産技術研究所/大学院情報学環 准教授 沼田 宗純氏を迎え、2025年12月16日に発足しました。

 第2回の今回は、防災分野・物流分野の専門家および関係省庁より、防災庁設置を見据えた政策動向や、ドローンを活用した次世代物流インフラ構築に関する講演・報告が行われました。また、今年度は防災庁設置を見据え、平時・災害時をつなぐ次世代物流インフラの標準モデル構築と政策提言に向けて具体的に活動することを構成員一同確認いたしました。

【フェーズフリー型物流インフラ会議構成員(コアメンバー)】

第2回会議にリアルで集まったコアメンバー・登壇者集合写真
写真上段左よりソフトバンク株式会社 次世代事業開発本部 事業推進部 部長 藤井規雄氏、本協議会理事(株式会社エアロネクスト 代表取締役社長 グループCEO)田路圭輔氏、本協議会理事 (セイノーラストワンマイル株式会社 代表取締役社長) 河合秀治氏、アスクル株式会社 新規事業開発室 統括部長 才田啓三氏、下段左より国土交通省 物流・自動車局 物流政策課 課長補佐 内田大道氏、内閣官房 防災庁設置準備室 企画官 本間優子氏、座長の東京大学 生産技術研究所/大学院情報学環 准教授 沼田宗純氏、公益財団法人SGH防災サポート財団 事務長 山本健人氏)
今回の取りまとめと今後の展望を語る座長の東京大学 生産技術研究所/大学院情報学環 准教授 沼田宗純氏
目次

【第2回 フェーズフリー型物流インフラ実現会議 の概要】

1.日時

2026年5月25日(月)

2.会議全体の目的

 「平時と有事を分けない物流=フェーズフリー」の社会実装であり、ドローンを活用した通信・物流・在庫管理・防災計画を統合した新たなインフラの構築

3.第2回会議の目的

 官民連携のもと、災害時の物資支援に関わる物流インフラを整備・運用し、持続可能かつ迅速な防災支援を実現することの重要性の確認と年内設置予定の防災庁に向けた政策提言活動に向けたステップの確認。

4.内容

◇今年度のフェーズフリー型物流インフラ実現会議の活動計画とフェーズフリー物流政策提⾔(案)について

登壇者:株式会社エアロネクスト グループCEO室 室長(全国新スマート物流推進協議会運営委員)近藤 建斗 氏

◇SGH防災サポート財団が考える今後のプッシュ型物流網の構築

登壇者:公益財団法人SGH防災サポート財団 事務長 山本 健人氏

◇防災庁の創設と事前防災におけるドローン活用への期待

登壇者:内閣官房 防災庁設置準備室 企画官 本間 優子 氏

◇物流から命を守るインフラへ:フェーズフリー物流と「プッシュ型支援」のあり方

登壇者:国土交通省 物流・自動車局 物流政策課 課長補佐 内田大道氏

◇座長よりコメント

東京大学 生産技術研究所/大学院情報学環 准教授 沼田 宗純 氏

◇ディスカッション

5.成果

防災物流インフラの構築に向けた最新動向を共有

 公益財団法人SGH防災サポート財団 事務長 山本健人氏は、全国10拠点におけるドローンハブステーション化構想について説明し、平時は地域物流や生活支援に活用しながら、災害時には緊急物資輸送拠点として機能する「ハイブリッド運用型インフラ」の必要性を提言しました。

 また、内閣官房 防災庁設置準備室 企画官 本間優子氏からは、防災庁設置に向けた準備状況や、防災対策の司令塔機能強化に関する取り組みについて説明がありました。

 さらに、国土交通省 物流・自動車局 物流政策課 課長補佐 内田大道氏からは、支援物資物流政策の最新動向として、広域物資輸送拠点の整備や官民連携協定の推進、ドローンを活用した災害物資輸送体制の構築などについて報告が行われました。

登壇する公益財団法人SGH防災サポート財団 事務長 山本健人氏  
登壇する内閣官房 防災庁設置準備室企画官
本間優子氏
登壇する国土交通省 物流・自動車局 物流政策課 課長補佐 内田大道氏 内田大道氏

官民学連携による“フェーズフリー型物流”の必要性を確認

 会議では、自治体における防災責任と国・都道府県との役割分担、地域ごとの物流体制やドローンを活用した事前防災のあり方などについて活発な意見交換が行われました。

 参加者からは、「災害時だけでなく平時から活用される物流インフラであることが重要」「科学的アプローチと官民学連携を両立した制度設計が必要」といった意見が挙がり、次世代物流インフラの社会実装に向けた継続的な検討の重要性が共有されました。

6. 今後の展望

 官民学連携による“フェーズフリー型物流インフラ構築”の重要性をメンバー内で再確認したうえで、地域防災計画に「ドローンの活用」が明記されたその次の具体的なステップを学術面、事業側面から明確化し、政策提言に落とし込み、年内に設置予定の防災庁に提言をすること。

 全国新スマート物流推進協議会では、今後もワーキンググループ等を通じ、自治体・省庁・民間事業者との連携を深めながら、ドローン等の新技術を活用した持続可能な新たなインフラとしての物流・防災体制の具体化を進めてまいります。

以上

【このニュースリリースへのお問い合わせ】

全国新スマート物流推進協議会事務局(担当:伊東・高井) Email: info@smartlogistics.jp

資料

*1 新スマート物流とは

 買物弱者、医療弱者、災害対応といった地域社会の抱えるさまざまな課題に物流は大きく関係しています。また、人手不足、環境・エネルギー問題、DX化対応など、物流業界自体が抱える課題も多く存在しています。そのような課題の解決にデジタルとテクノロジーを活用することが、地域物流の持続性を保ち、豊かで活き活きと暮らせる地域を守るためには不可欠です。

 具体的には、地域の中での荷物の動きの最適化、地域に出入りする荷物の動きの集約と効率化、陸送・空送のベストミックス、貨客混載、自動化技術等の複層的な活用により地域社会のモノの流れを最適化させ、省人化対応、脱炭素化を実現していくこと。それが「新スマート物流」の概念です。

*2フェーズフリーとは

 平時と有事(災害時)を区別せず、普段利用している商品やサービスを有事にも活用できるようにする、新しい防災の考え方です。

【全国新スマート物流推進協議会とは】

 自治体を中心に民間企業の知見も広く結集し、物流業界内外の垣根も超えたオープンな情報交換、経験値の共有、議論・研究を行い、新スマート物流のより早い社会実装を通じて豊かな地域社会づくりに貢献することを目的に、5つの自治体(*)を発起人に2022年5月16日に設立された団体。自治体や物流会社等の事業者を中心に現在60以上の会員が加盟。

 現在、既存の陸上配送とドローン配送の組み合わせを中心に、地域社会のモノの流れを効率化・最適化し、ラストワンマイル物流を持続可能にするため、国土交通省主催「ラストマイル配送の効率化等に向けた検討会」への参画や、分科会活動を通じて2024年9月の「ドローン配送約款に関する指針」の策定2025年5月の「コミュニティ配送」提言書の策定等、様々な取り組み、活動を官民連携で精力的に進めています。

(*)北海道上士幌町、山梨県小菅村、茨城県境町、福井県敦賀市、北海道東川町)

◆詳細は https://smartlogistics.jp/をご覧下さい。

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